今回は前回に引き続き、エルプランニング20周年創業インタビュー(後編)をお送りします。
会社の転機:ストック型への転換
Q:創業からしばらくはホームページ制作が主力のサービスと伺いました。現在の集客支援や風評被害対策とは主力サービスが異なるかと思いますが、何が転機となったのでしょうか?
大きな転機は、リーマンショックだったんです。
2008年の9月に起きたリーマンショックの影響は日本企業にも及び、エルプランニングも被害を受けました。
ホームページ制作は、新たな顧客を獲得するための広告宣伝施策であり、リーマンショックの影響で日本も不況に陥り、広告量の削減によって大きな影響を受けました。
法人向けのホームページ制作量は、特に削減対象となり、WEB制作業界に大きな変化をもたらしました。
かねてからホームページ制作というショット型の商材による危険性を感じていましたので、リーマンショックを機にそれがはっきりといたしました。
Q:リーマンショックはエルプランニングにも大きな影響を及ぼしていたのですね。そこから主力サービスの転換を図ったと思いますが、どんなきっかけがあったのでしょうか?
SEOとの出会いは、リーマンショックとほぼ同じ時期です。
たまたま参加した研修会でSEOのサービスを知りました。
当時は、企業もホームページを持つことが当たり前になったことで、次に、ブランディングや集客の需要が高まっておりました。
そこで、ストック型の自社サービスを代理販売するビジネスモデルへの転換を決意しました。
サービス構築にあたって、当時はSEOの技術を学ぶためにたくさんの人を訪ね、市場、ライバル等について一から学びました。
Q:SEOとは言っても、10年以上も前だとサービス設計や手法も大きく変わるかと思います。当時はどのようなサービスだったのでしょうか?
当時の主力サービスは成果報酬型のSEO対策です。
お客様もリスクなく始められるため、大変喜ばれました。
一方で、成果が出ないと売上が増えないため、SEO対策のスキルアップも急務でした。
案件も増える中でページボリュームやリンクなど正攻法も分かってきたことで、徐々に成果も出るようになりましたが、3年間程、大変苦労いたしました。
また、お客様に喜んでいただき、継続していただける様に、順位の上昇だけでなく問合せも増えるようにと、導線の改善や問合せに繋がる文言の改善なども行っておりました。
Q:現在も続くSEO対策サービスの立ち上げには、かなりの苦労があったのですね。エルプランニングの主力サービスとして、風評被害対策もありますが、風評被害対策はどのような経緯で始まったのでしょうか?
風評被害対策は、SEOサービスを開始した直後の2009年頃でした。
あるお客様から、会社名で検索した時に表示されるネガティブなワードの対策を相談されたのがきっかけで、プログラムチームを総動員して試行錯誤を繰り返し、現在のシステムの原型を完成させました。
この風評対策によって、少しづつ案件も増えてストック型のビジネスへの移行が進んでゆきました。
その辺りから、自社ツールの開発にも着手をし始め、2015年に「Image Checker」の提供を開始し、翌年2016年に「Image Checker」の特許を取得。
同じく2016年には「ブランドSEO」を商標登録するなど、自社製の風評被害対策サービスを拡大していきます。
色々な出会いやお客様からの悩みを元にスタートしたサービスではありましたが、社会的な需要が大変大きく、日々、問合せが増えていきました。
会社の転機:代理店型から直販型へ
Q:代理店から直販へシフトするきっかけを教えて欲しいです。
当初は、代理店販売の比率が少し多かったのですが自社でWEBマーケティングを加速することで、直販比率が上がってきました。
最初のシステムをバージョンアップしながら成果率を上げるのに3年ほどかかりました。
エルプランニングの価値は、風評被害対策をはじめとした企業ブランディングの保護や強化になりますので、お客様ごとの課題に寄り添いながら様々なサービスをご提案しております。
今後:会社の将来像
Q:現在のエルプランニングがどのようにして出来上がったのかを知る事が出来ました。最後に、会社の今後についてお伺いしたいです。
社員にはかねてから伝えている通り、「WEBマーケティングコンサルタントを目指そう」をスローガンにし、そのために日々の業務を通じて、各人が成長して欲しいなと思っております。
風評被害対策や集客対策など様々なサービスがありますが、エルプランニングが提供する本質的な価値は企業ブランディングの保護と強化です。
インターネットやスマホが普及したことで、誰しも検索をすることが当たり前の時代になりました。
WEB上にある企業の情報は顧客の正面玄関とも言えます。そこにネガティブな内容が書かれていると、株主、顧客、社員、社員の家族、就職希望者など、たくさんの方にマイナスの影響を与えてしまいます。
私自身、お客様にこの本質的な価値を提供するために、創業期からたくさんの試行錯誤を経験してきました。
どの様にして企業ブランドを守り続けるか?
どの様にして新規の顧客を創造し続けるか?
この課題について、お客様と一緒に考え企業ブランドを守り強化できるWEBマーケティングコンサルタント集団を目指していけたら、ありがたいと考えております。
また、その中で新たなサービスが生まれることを希望いたします。