GoogleやYahoo!で何かを調べる際に、検索するキーワードに紐づいて、検索エンジン側で関連性の高いキーワードを提示してくれる機能があります。
こちらは「関連検索キーワード」といい、ユーザーの利便性を向上させるための機能として実装されています。似たような機能で「サジェスト」という検索補助枠もあります。
本記事では、この二つの違いや特徴、実際にどのような仕組みで表示されるのか、これらを上手く活用する方法まで解説します。
関連検索キーワードについて
関連検索キーワードは、GoogleとYahoo!いずれにも表示され、表示される場所に違いがあり、それぞれの仕様も異なります。関連検索キーワードは、単発の検索キーワードに対して、複合的に表示されることが特徴です。
主に、検索キーワードに対し関連性の高いキーワードとして、検索ニーズが多いものやWEB上に記述のある情報、検索結果の1ページ目にあるサイト内から抽出されるケースが多いです。
表示の仕組みについては、検索エンジン側が決定していて、基本的に任意で変えられるものではありません。
Googleの関連検索キーワード
Googleでは、検索結果ページの最下層に表示されます。「●● に関連する検索キーワード」という表記で、最大10キーワード表示されます。
また、検索窓でキーワードを入力した際に、下部に出る枠内で黒太文字で表示されるものも関連検索キーワードです。こちらは、サジェストに表示されるキーワードとは異なる場合が多いです。
Yahoo!の関連検索キーワード
Yahoo!では、検索結果ページの上部と下部に表示される、虫眼鏡のアイコンに付随するものが関連検索キーワードです。「Yahoo!虫めがね」とも呼ばれ、上部は最大4ワード、下部は最大10ワード表示されます。
関連検索キーワードとサジェストキーワードの異なる点について
関連検索キーワードとは別に、検索候補枠としてサジェストという機能もあります。
関連検索キーワードとサジェストキーワードの大きな違いは、表示される場所、表示の仕組みが異なるといった点です。以降、それぞれについて分けて説明します。
Googleのサジェスト(オートコンプリート機能)と関連検索の違い
Googleのオートコンプリート機能は、サジェストキーワードとも呼ばれ、検索窓にキーワードを入力した際に自動的に表示されます。
サジェストキーワードが表示される仕組みは、Googleトレンドの急上昇ワードや過去に検索した内容に基づくカスタマイズ、他のユーザーの検索傾向など複合的な要因で表示されます。
サジェストとの違いとしては、検索したキーワードを含む検索候補キーワードと、その同義語や類義語も含めて表示されます。
また、それぞれGoogleのアルゴリズムの変動によって表示されるキーワードは変化しますが、大きく入れ替わりが生じるのは、サジェストが1ヶ月に1~2回程度に対し、関連検索はおおよそ半年から1年の周期となっています。
Yahoo!のサジェスト(キーワード入力補助枠)と関連検索(虫めがね)の違い
Yahoo!のキーワード入力補助枠も同じく、サジェストキーワードと呼ばれ、Google同様、検索窓にキーワードを入力した際に表示されます。
サジェストキーワードが表示される仕組みは、Yahoo!の利用ユーザーの検索傾向や検索数などのデータを基に、ほぼ毎日変動を繰り返しています。
関連検索キーワードやサジェストキーワードはSEO対策でも活用できる!
関連検索やサジェストのキーワードは、SEO対策においても非常に重要で、これらのキーワードを参考にすることでSEO対策に活用することができます。
関連検索やサジェストのキーワードは、ユーザーからの検索ニーズも多いキーワードなので、それらを含むコンテンツページなどを作成することで、GoogleからもSEO的な評価を受けることができます。
また、サジェストのキーワードについては、無料のツールによって取得することも可能です。表示されているキーワード以外にも、枠外にある潜在的なキーワードを抽出できることも大きなメリットです。
サジェストキーワードを取得できるおすすめツール
サジェストキーワードを取得できるおすすめの無料ツールをご紹介します。いずれも、使い方は検索窓に調べたいキーワードを入力するだけの簡単な仕様になっています。
それぞれ、取得できる箇所が異なる等特徴があるので、用途に合わせて活用しましょう。
ラッコキーワード(旧:関連キーワード取得ツール(仮名・β版))
「ラッコキーワード」は、元々、関連キーワード取得ツール(仮名・β版)という名称で運営されていたサービスがリニューアルされたキーワード取得ツールです。
Googleサジェスト、教えて!goo、Yahoo!知恵袋の関連キーワード情報を一括で取得できる便利なツールです。
無料で利用できるキーワード数は20キーワードまでと制限がありますが、ラッコIDにメール登録することで無制限で使用することができます。
サジェストキーワード一括取得ツール
「サジェストキーワード一括取得ツール」は、Google、Yahoo!、Bing、Infoseek、gooといった検索エンジンのサジェストやAmazon、Yahoo!ショッピング、ヤフオク!、楽天市場といったショッピング系サイトのサジェストも一括で取得可能なツールです。
それぞれのサイトを個別検索できるようになっていて非常に使いやすい仕様です。
Keyword Tool
「Keyword Tool」は、Google、YouTube、Bing、Amazon、GooglePlayのサジェスト、Instagramのハッシュタグ、Twitterのサジェスト、ハッシュタグを取得できます。
750以上のロングテールキーワードをすぐに検索でき、SNS検索も網羅している点が特徴です。また、Googleのキーワードプランナーの様に、キーワードごとに検索ボリューム、トレンド、CPC、競合性を調べることができますが、有料プランのみの機能となっています。
関連検索キーワードに風評が出た際の対処法
関連検索キーワードとして表示されるキーワードの中にも、ネガティブな意味合いを持つキーワードが出てしまう場合があります。
この様なキーワードは「風評キーワード」とも呼ばれますが、風評キーワードが出現することでリスクや弊害が起きる場合があります。
例えば、「ブラック」「残業」など労働環境を示すものは採用活動に、「倒産」「赤字」など経営状況を示すものは、取引先や株式関連に影響を及ぼす場合もあります。こうした風評キーワードに対しての対処方法もご紹介します。
関連検索キーワードの削除申請方法
Google、Yahoo!それぞれの関連検索キーワードで、名誉毀損の内容やプライバシー侵害にあたる個人情報が含まれている場合、運営元に対して削除申請を行うことができます。
Google削除申請手順
①Googleの公式より、Legalヘルプ内の「法律に基づく削除に関する問題を報告する」を選択します。
②申立人の情報を記入
国籍、姓名、会社名(該当する場合のみ)、法的権利の代理人を務める企業や組織の名前(該当する場合のみ)、連絡先の情報(メールアドレス)をそれぞれ記入します。
③権利侵害にあたるとお考えのコンテンツを記入
風評キーワードが表示される検索キーワード、不適切と判断した予測キーワード、検索している場所(国名)、該当の国の法律に基づいた削除に値する法的根拠、スクリーンショットの添付、虚偽申告ではないことの同意のチェックボックス、署名、以上を記入し「送信」をクリックする。
Yahoo!削除申請手順
①Yahoo!JAPANヘルプセンターより、「Yahoo!検索お問い合わせフォーム」にアクセスし、Yahoo! JAPAN IDでログインする場合は「お問い合わせ」をクリック、IDにログインせず問い合わせする場合は、「Yahoo! IDでログインせず問い合わせる」をクリック。
②「関連検索ワードの情報削除」を選択して、「次へ」をクリック
③該当のURL(検索キーワードで検索した後の検索結果画面のURL)と関連検索キーワードを入力し、詳細に削除理由を詳しく記入します。(削除希望のキーワードが3つ以上ある場合も詳細に記入)
④申請内容に間違いがなければ、内容確認の画面の「次へ」をクリックで申請が送信されます。記載漏れがあれば「戻る」で前の画面に戻って再度記入できます。
削除申請が受理されない場合は風評対策業者に相談
検索エンジン側が削除に応じてくれない場合は、専門の風評対策業者に依頼するのも一つの手段です。
但し、キーワードの削除代理業務は弁護士法上の非弁行為に抵触するため、一般的な業者では対応することはできません。あくまで、技術的に非表示にする手法のみが対応範囲となります。
風評対策業者に対策依頼を行う際には、詳しくは下記の記事も参考にしてみてください。
それでも解決しない場合は弁護士へ相談
どうしても風評キーワードをネット上から削除したい場合は、インターネットトラブルに知見のある弁護士に相談しましょう。
法的な観点で問題点を指摘し、検索エンジン側に削除申請の代理を行ってくれます。自分で申請を行うよりも受理される確率も上がります。
弁護士に削除依頼の相談を行う際には、詳しくは下記の記事も参考にしてみてください。
関連検索キーワードの仕組みや活用方法についてのまとめ
Google、Yahoo!それぞれの関連検索キーワードについて理解できたでしょうか?関連検索キーワードは、探したい情報に対して関連性の高い情報を表示してくれることは勿論、SEO対策を行う際にも、ユーザーの検索ニーズを知る重要な要素の一つとなります。
また、望まない風評キーワードが出現した際の対応策を知っておくことで、万が一の場合にも備えましょう。
ネットの誹謗中傷、風評対策のプロがお悩みを伺います。
風評サイトやサジェストのお悩みのほか、SNSや口コミサイトの監視など、幅広くご対応可能です。
清水 陽平