ネット上で、お店や施設を検索するときに出てくるGoogleマイビジネスですが、最近は機能がとても充実してきて、情報発信をこまめに行なっているビジネスオーナーの人も多いのではないでしょうか。
そんなGoogleマイビジネスですが、「インサイト」という機能を使えば、どれだけのユーザーに情報を届けることができているか確認することができます。
今回は、その「インサイト」について詳しく紹介していきます。
Googleマイビジネスのインサイトって?
Googleマイビジネスのインサイトでは、自社のGoogleマイビジネスを訪れたユーザーがどんな検索をしてきたのか、マイビジネス内でどんな動きをしたのかがわかります。
それぞれ数値とグラフで表示されるので、月ごとの比較やマイビジネスの対策をしたあとの反響の大きさなどを知ることができます。
確認できるのは以下の情報です。
- ユーザーがあなたのビジネスを検索した方法
- ユーザーがビジネスを見つけたGoogleサービス
- ユーザーの反応
- ルートのリクエスト
- 電話
- 混雑する時間帯
- 写真の閲覧
- 写真の枚数
下で、それぞれ詳しく解説していきます。
インサイトはどこで確認できるの?
兎にも角にも、まずは自社のインサイト情報を確認してみましょう。自社マイビジネスのインサイト情報を見るにはオーナー登録が完了している必要があります。
↓オーナー登録の仕方についてはこちら
インサイトには、管理画面にログイン→管理画面メニューの「インサイト」をクリックするとアクセスできます。
それでは、次項からどんな機能が使えるのか見てみましょう。
Googleマイビジネスのインサイト機能でできること
ここからは、インサイトのそれぞれの機能でできることを詳しく解説していきたいと思います。
ユーザーがあなたのビジネスを検索した方法
自社のGoogleマイビジネスにたどり着いたユーザーがどのような検索方法でたどり着いたのか、3つの項目が数値化されています。
直接
お店の名前や会社名、住所を直接入力して訪れたユーザーの数です。いわゆる「指名検索」と言われるものです。この検索で訪れるユーザーは既にそこに店舗が存在していることを知っていると考えられます。
例)「スターバックス 五反田東急スクエア店」という検索が直接検索になります。
間接
商品やサービスの名前で検索して表示されたマイビジネスを、ユーザーがクリックして訪れた数です。
例)「五反田 カフェ」などでの検索が当てはまります。
ブランド名
商品のブランド名で検索して流入した数です。分かりづらいですが、「直接店舗名を指名しないブランド名での検索」のことです。
例)「五反田 スターバックス」という検索がこれに当てはまります。そのブランドのお店が周辺にあるかを探したユーザーの数です。
ブランド名・直接検索での流入が多ければ、ブランディングが成功し認知が広がっていると考えて良いでしょう。認知拡大を目指しているお店は、ここの数字を指標として活用できます。
ユーザーがビジネスを見つけたGoogleサービス
マイビジネスにたどり着いたユーザーが、どこからの検索で訪れたのかがわかります。
検索での表示回数…Googleの検索窓口からの検索で表示された回数
マップでの表示回数…Googleマップからの検索がこちらに当てはまります。
マップでの表示場合はお店の場所を知りたいユーザー、または近くでサービスを探しているユーザーが多く、来店意欲の高いユーザーです。一方、検索からの流入は店舗の場所を知りたいユーザーに加え、単純にサービスや商品を知りたいユーザーの数も含まれています。
「表示回数」の数値が多いのに、上で紹介した「検索された数」が少ない場合は、“表示されているのにクリックされていない”ということになります。つまり、クリックしたいマイビジネスになっていないということですので、写真や投稿など、内容を見直して魅力的なマイビジネスにする必要があるかもしれません。
ユーザーの反応
ユーザーがマイビジネスの中で、ウェブサイトへのアクセスした回数、ルートの検索した回数、電話をかけたか回数がそれぞれわかります。1日毎の数値が出るので、例えば、休日にはルートのリクエストが多いなど、特定の曜日にアクションが多いといったことも割り出せます。
曜日の傾向などがわかれば、Googleマイビジネスの投稿を配信する日程が組みやすくなったり、曜日限定のクーポンの配信などを考える際の参考になります。
ルートのリクエスト
Googleマップの中で、ユーザーがどこからマイビジネスを検索したのかがわかります。ユニークユーザー数での表示なので、何回も検索した人がいても1回としてカウントされます。
近くの地域からの検索が多いと思いますが、思っているより広い範囲からの検索もあるかもしれません。広告配信のセグメントを考える際の参考にもできます。
電話
ユーザーが電話を掛けてきた回数が、曜日または時間帯でグラフ化されます。
電話の曜日や時間帯がわかることで、ユーザー層を分析する事ができます。例えば、18時以降の電話が多い場合は仕事終わりのユーザーからの問い合わせが多い、遅い時間の電話が多い場合は2次会目的のユーザーが多い、などの想定ができます。
ビジネスが認知されている要因
自社店舗が、ユーザーからどのような場所として認識されているのか確認できます。ユーザーの意見が反映されているもので、編集等はできません。
※業種によっては表示されない場合もあります。
混雑する時間帯
曜日ごとに、どの時間帯にユーザーが来店しているのか、どれくらい滞在していたのかが集計されています。
注意点として、Googleロケーション履歴を有効にしているユーザーでないと、データが集計できず、データが充分でないと表示されない場合もあり、滞在時間などは特にあまり正確な数値でないことが多そうです。
写真の閲覧・写真の枚数
マイビジネスに掲載している写真が、同業他社と比べてどれくらいの投稿数か、どれくらい見られているかがグラフ化されています。
同業他社よりも投稿数が少ない場合は、少しずつでもいいので写真を増やしていきましょう。他社よりも見られる頻度が少ない場合は、写真の内容が良くないのかもしれません。今投稿している写真は、ユーザーが求めている情報を伝えられているか考えてみましょう。
インサイト情報のダウンロード
Googleマイビジネスのインサイト情報は、CSVファイルでダウンロードすることができます。インサイト画面からではなく、店舗一覧から行います。
- Googleマイビジネス管理画面で管理店舗を表示させ、インサイト情報をダウンロードしたい店舗にチェックを入れる。
- 右上の【操作】をクリックし、【ダウンロード:インサイト】を選択。
- ダウンロードしたい項目と期間を選択肢、【レポートをダウンロード】をクリック。
ダウンロードファイルが文字化けするときは
インサイトデータをダウンロードしたら、たいてい文字化けしていると思います。文字化けを解消するには、以下の手順を試してみてくだい。
- ダウンロードデータを【プログラムから開く→メモ帳】で開く。
- メモ帳上で文字化けしていなければ、文字コードを「ANSI」に変更して保存。
- もう一度同じCSVファイルを開くと文字化けが直っていると思います。
インサイトのアップデート
Googleマイビジネスはちょくちょくアップデートされており、インサイトもバージョンアップしていっています。最近も、上記で紹介した項目に加え、インサイトで新たに確認できる情報が増えました。
インタラクション
Googleマイビジネスに訪れた後、ユーザーが電話を掛けたりメッセージでやり取りをした回数が記録されます。1ヶ月ごとの集計で、最大6ヶ月前までの情報を確認することができます。
メッセージとは
メッセージ機能を有効にしていれば、ユーザーからの質問に答えたりなど、Googleマイビジネス上でコミュニケーションを取ることができます。インタラクションでは、その会話数が記録されます。
ユーザーがビジネスをみつけた経路
マップか検索かだけではなく、PCとモバイルどちらで検索して訪れたのか、より詳しい情報がわかるようになっています。同じデバイスで同じ日に複数回訪れた場合も、カウントは1回になります。
また、どのようなワードで検索されてマイビジネスに流入したのかも確認ができます。これまでは10件ほどしか確認ができなかったものが、「もっと見る」をクリックすると100件以上の表示がされるようになりました。ユーザーにどのようなニーズがあり、どのようなワード検索するのかを把握することができるので、重要な機能と言えるでしょう。
インサイトの数値を良くするには??
インサイトを見て、数値が思ったより良くない!ということもあると思います。この数値はGoogleマイビジネスを改善していくことで、良くなる可能性が高いです。
比較的に簡単にできることもあるので、ぜひ試してみてください。
写真を投稿する
例えば、店裏の勝手口の写真だけが載っているお店と、きれいに盛り付けられた料理の写真や個室の様子などの写真を載せてある店、どっちのほうが安心して来店できるでしょうか。
写真が魅力的であれば、表示されてからのクリック率もあがりますし、お店を選ぶ際の参考にもなります。ライバル店と比較されるときも、写真が沢山あれば印象にも残りやすいです。
実際よりも盛りすぎた写真で期待値を上げすぎるのは、お客さんからのクレームに繋がる可能性があるので注意が必要ですが、店内の様子などできるだけ多くの写真を投稿するようにしましょう。
投稿機能を使ってみる
Googleマイビジネスには「投稿機能」というものがあります。文章だけでなく、画像やクーポン、予約フォームのリンクボタンなどを表示させる事ができるため、そこからクリックしてもらえることもありますし、さらにコンバージョンに繋がる可能性もあります。
イベントやキャンペーンの告知だけではなく、商品の紹介など様々な使い方ができます。表示させる期間を設定することもできて、期間限定キャンペーンなどもわざわざ投稿を削除する手間がかからないので、とても便利な機能です。
↓投稿機能に関して詳しくはこちら
口コミを充実させる
商品やお店を選ぶとき、他人の評価はとても参考になります。特にGoogleマイビジネスの口コミは、削除されにくいと言われており、ユーザーも参考にしていることが多いです。口コミ欄が充実していれば、新規ユーザーも安心して店舗を訪れることができ、集客率も上がってきます。
ただ、口コミを書き込む訪問ユーザーの割合はそう多くはないでしょう。さらに言えば、悪い口コミのほうが書き込まれやすいのが現実です。悪い口コミに対しては、返信を行うのがおすすめです。
また、良い口コミを増やすために、お客様に直接お願いをしてみたり、お店に張り紙などをしてアピールするのもいいでしょう。
↓Googleマイビジネスの口コミについて詳しくはこちら
その他にも、Googleマイビジネスには様々な機能が備わっています。マイビジネスの内容を充実させることで集客にも繋がりますし、無料で露出を増やせる箇所なのでやらないと損だと思います。
↓その他マイビジネスの機能について詳しくはこちら
どうしても数値が上がらない!忙しくて管理ができない!そんなときは・・・
周りに同業他社が多い場合、表示される順位が低くなり、そもそもマイビジネスにたどり着いてもらえてないという可能性があります。
Map内で比較検討をする際は、やはり上位にある情報のほうが見られやすいですし、あまりに下の方にあるものはクリックすらしてもらえないことも。特に上位3位以内にランクインできれば、検索結果ファーストビューに表示されるため、流入数の大幅アップが見込めます。
マップ内のマイビジネス情報を適正化し、上位化させる施策をMEO(Map Engine Optimization)と呼びます。マイビジネスの内容を充実させることで順位が上がることもありますが、特に競合が多い地域では上位3位までのランクアップは難しい場合が多いです。
どうしても、流入数の変化がなかったり、Map内での順位が改善しない場合は、プロにお願いしてみるのも一つの手です。MEO対策会社は様々な地域・業種で施策を行っているため、上位化のノウハウを持っています。
また、MEO施策会社の中にはMEO運用代行やコンサルタントを行っているところもあります。投稿や写真についてのアドバイスや、インサイト情報の分析も行ってくれるので、忙しくてマイビジネスの管理やなんかしていられない!という方には特におすすめです。
まとめ
Googleマイビジネスのインサイトについて解説してきました。
マイビジネスの運用だけでなく、インサイトまで分析するのは大変かもしれませんが、たまに数値を確認することで運用のモチベーションアップにもなるかと思います。
分析をして戦略的に運営を行うほうが集客効果も上がるので、月1回だけでもインサイトのチェックをして、店舗集客につなげていきましょう。