ネット炎上予防

SNSリスク研修は何をする?社員のリテラシーを高め炎上を予防

SNSリスク研修は何をする?社員のリテラシーを高め炎上を予防

企業の宣伝や情報収集に欠かせないツールとして幅広く活用されるSNS。その一方で、SNSは従業員の不適切発言や情報漏えいなどによって思わぬトラブルを引き起こす要因にもなりやすいことで知られています。

また、SNSリスク研修を行うことによるリスクマネジメントは、企業だけでなく官公庁や教育現場(高校や大学の生徒、教職員向けなど)でも注目されており、業種を問わず取り入れられつつあります。

炎上はいつ発生するか予想がつかないのは事実です。しかし、研修を行ったりSNSガイドラインの策定・周知を行ったりして自社の従業員のリスク対策を進めることにより、ある程度のリスクマネジメントが可能となります。

本記事では、「なぜSNSリスク研修の需要が高まっているのか」という理由から、SNSリスク研修でリテラシーを高めることの重要性、「新入社員」「管理職」それぞれがSNS研修を受けるメリットなどをご紹介します。

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SNSリスク研修(リテラシー研修)の需要の高まり

SNSリスク研修(リテラシー研修)の需要の高まり

2020年代のコロナ禍を機に様々な働き方が検討され、リモートワークや在宅勤務を導入する企業も多くなりました。

そこで再注目されたのが、SNSにおけるリスクやリテラシーの向上です。ここ数年では、新入社員向け研修の一部として導入する企業が増加しているだけではなく、今までSNSに触れてこなかった管理職の受講を検討する企業も増えています。

SNSリスク研修の主な検討理由や課題

新入社員

  • 社会人として正しくSNSを利用できるように研修を行いたい

管理職

  • SNSの使い方や、過去に炎上した企業の事例を知りたい
  • コンプライアンス遵守を自社の社員に理解してもらいたい、方法が知りたい

SNS担当者

  • どんな言葉や話題が炎上しやすいのか、運用における注意点を知りたい
  • どのような運用を行えばSNSで自社のブランディングを高められるか知りたい

弊社では「SNSリスクリテラシー研修」として提供しているサービスですが、ほかに「SNSリスク研修」「SNSコンプライアンス研修」「SNSリスクマネジメント研修」など様々な呼び方があります。

SNSリスク研修の対象は、大きく「新入社員」「管理職」「SNS担当者」に分けることができます。それぞれに受講すべき内容が大きく異なってくるため、SNSリスク研修を検討する際は対象者を明確にしておくと良いでしょう。

SNSリスク研修(リテラシー研修)の重要性とは

SNSリスク研修(リテラシー研修)の重要性とは

X(旧:Twitter)での投稿は特に、軽い気持ちで行った投稿が大きなリスクの顕在化に繋がってしまったという事例が多くあります。

普段の生活における会話であればとくに問題とならないようなものでも、SNSで大勢の目に触れ注目されたことによって大きな問題となってしまうこともあります。

「自社の公式SNSがないから関係ない」「従業員とはいえ個人的な炎上だから自社には関係ない」という考えは通用しない現代社会においては、全従業員がSNSリスクを知り、リテラシーを高めることが重要なのです。

「自社の公式SNSがないから大丈夫」が通じない

「自社では公式SNSの運用はしていないから大丈夫」と思っている方もいるかもしれませんが、残念ながらSNSによる炎上は企業公式アカウントのみで起こる訳ではありません。従業員の個人的なアカウントや、クライアント・お客様による投稿が原因となって炎上してしまう事もあります。

直接的な原因が「SNS」ではない場合もあります。例えば、企業が公開したCM等のプロモーション内容が「不適切」としてSNSで炎上してしまう、といった事例です。

加えて、現代は、個人のプライベートアカウントによる炎上でも簡単に個人が特定され、働いている企業を知られてしまう可能性があります。

実際に働いている企業名を発言していなくても、投稿時刻や乗っている路線名、行動範囲などの細かな情報を繋ぎ合わせることによって、働いている企業は簡単に特定されてしまいます。

完全な個人の問題であっても、企業に責任を問われる(または、企業に何らかの被害がおよぶ)ことも多くあり、実際、過去には個人アカウントが行ったヘイト発言によって企業が謝罪せざるを得なくなった事例もあります。

SNSにおけるリスクについて、「関係ない」と言える企業はほぼ存在しません。自社のSNSを使っているかいないかにかかわらず、できるだけ全ての従業員がSNSの炎上リスクについて熟知しておく必要があります。

従業員の個人的な炎上でも企業が謝罪しなければいけない現実

自社で働いている従業員が個人的な内容(プライベートのアカウント)で炎上してしまった際でも、企業が謝罪を行った事例はこれまでにいくつもあります。

これは企業が法的な意味での責任を負うかとは別に、従業員が「企業が公表しているスタンスと異なる行動を取っている」場合など、社会的責任・立場を踏まえると、謝罪するべきと言えるケースもしばしばあるからです。

また、民法715条(使用者等の責任)の問題が生じるケースもあります。

(使用者等の責任)

第七百十五条 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。
3 前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。

引用:民法第七百十五条(使用者等の責任) | e-Gov法令検索

従業員が業務に関係のあることで何らかの不法行為を行い炎上してしまった場合、その従業員個人が責任を負うのは当然ですが、企業も責任を負う可能性があります。これは、企業には、従業員に対する監督責任があるからです。

もちろん、損害賠償責任が発生しなかった場合でも、企業名が明るみに出てしまった事による信頼の失墜やサービスの停止、各方面への謝罪やリカバリー対応など、企業が大きなダメージを受けることは想像に難くありません。

このような事態を極力避けるためにも、予め従業員に対して「何に気を付けなければならないのか」「過去にどういう炎上事例があったのか」ということを勉強してもらう機会を設けることが必要です。

SNSリスク研修を新入社員と管理職どちらもが受けるべき理由とメリット

SNSリスク研修を新入社員と管理職どちらもが受けるべき理由とメリット

さて、SNSによる企業の炎上リスクを抑えるために「SNSリスク研修」が注目されているという事実をお伝えしましたが、「新入社員にのみ」研修を行えば良いかというと、そうでもありません。

社員による炎上に関しても、SNSの炎上が年齢の低い世代に限ったことではないためです。

生まれた時からSNSが身近にあり、SNSとともに育ってきたと言っても過言ではないZ世代も、逆に、プライベートではほとんどSNSに触れてこなかった管理職世代も、SNSの使い方を誤れば簡単に炎上します。

SNS担当者においては、SNSリスクやリテラシー、コンプライアンスに関する全般の知識を一番よく理解していなければいけないというのは、もはや言うまでもないでしょう。

実際、SNSの扱いや「SNSで炎上しやすい話題」に疎いベテラン社員が行った投稿が炎上してしまったという前例をご存知の方も多いでしょう。年齢を問わず、同様に炎上のリスクを持っていることを理解しておかなければなりません。

新入社員がSNSリスク研修を受ける目的とメリット

【新入社員(若い世代)の主な特徴】

  • 生まれた時からSNSが身近にある
  • SNSの操作方法に慣れている
  • 裏アカ・鍵アカなどを使い分けている
  • 簡単に見つからないと思っている

新入社員(主に新卒世代)は、SNSの複雑な操作方法を理解し、上手に使い分けている人も多くいます。「表」「裏(鍵)」のアカウントを使い分け、それぞれの場所で発言を使い分けている一方、「身内(※仲良しという意味)向け」の発言や動画等が拡散され、炎上する事例が多くあります。

また、企業SNSの運用スタッフ(企業アカウントの中の人)が、自分のプライベートアカウントと間違えて企業アカウントで個人的な発言をしてしまう事件は、ここ数年間でも定期的に発生しています。

インターネット上に投稿した情報はスクリーンショットなどで簡単に複製でき、SNSの鍵アカウントやDM(ダイレクトメール)でも悪意のある第三者によって拡散されてしまう場合があります。

新入社員のSNSリスク研修では、「投稿した発言が絶対にばれない(表沙汰にならない)ということはない」という点や、「一度してしまった発言や投稿した画像・動画は基本的に取り消せない」という点を、コンプライアンス遵守の観点も交えて学ぶことができるメリットがあります。

管理職がSNSリスク研修を受ける目的とメリット

【管理職世代の主な特徴】

  • SNSをプライベートで使った事がない
  • 使い方に慣れていない、ルールがわからない
  • SNSで炎上しやすい話題やワードを理解していない
  • 完全に匿名だと思い込んでいる

管理職世代は、SNSで個人のプライベートアカウントを持っておらず、「そもそも使い方やルールがわからない」「各SNSの種類や特徴がわからない」という方もいます。

しかし管理職は自社の社員たちに対して「SNS利用にともなうリスクマネジメントを行う立場」であるため、まずはマネジメントを行う本人が正しいSNSの理解を深めておく必要があります。

近年では考え方の多様化が進んでおり、昔では当たり前だったような発言でも簡単に炎上の火種になってしまいます。

ジェンダーや宗教など、人の価値観に関わる内容はとくに炎上リスクが高い話題だと言えますが、それを知らずに「ついうっかり」で発言し、炎上する人が後を絶ちません。また、企業のSNS企画として前述の話題に触れ炎上した事例も多く残っています。

企業の管理職向けのSNSリスク研修では、SNSに関する基礎知識から特徴、過去のSNS炎上事例とその理由、炎上が企業に与えた影響など、より網羅的な内容を学ぶことがおすすめです。

実際にあった過去の炎上事例を踏まえ、その後の対応方法(鎮火までのシミュレーションなど)を予め考える機会になる点がメリットと言えます。

エルプランニングのSNSリスクリテラシー研修とは

エルプランニングのSNSリスクリテラシー研修とは

株式会社エルプランニングの「SNSリスクリテラシー研修」は、ご要望に合わせて研修内容を自由にオーダーメイドできる点が特徴です。

例えば、「対象者が1人(SNS担当者や役員)のみのオンライン研修」といった小規模な研修から、「新入社員100名を対象としたオフライン研修」といった大規模な研修まで承っております。

【SNSリスクリテラシー研修 実施までの流れ】

  1. お問い合わせ
    専門コンサルタントがご相談をお受けします
  2. ヒアリング
    どのような研修を予定しているか、ご要望をお聞きします
  3. 見積り・契約
    ご要望の内容から、必要な研修をカスタマイズしてご提案します
  4. 打ち合わせ
    開催日時などの詳細を決定します
  5. 研修実施
    オンライン、またはオフラインでの研修を実施します
  6. アフターフォロー
    研修実施後のアンケートを元に理解度を確認します

研修資料から講師の選定と派遣、研修後のアフターフォローまで全てワンストップで弊社が対応するため、お問い合わせから最短2週間というスピーディーな期間で研修が実施できる点もご好評頂いている大きな理由のひとつです。

「SNSリスクリテラシー研修」の詳細はこちらのページに掲載しております。弊社が今まで研修を行わせていただいた業種や行った研修の実績などはこちらからご確認いただけます。

実際に研修を行う場合の費用感などを知りたい方は、下部のお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

まとめ|SNSリスク研修でリテラシーを高め、炎上予防!定期的な研修開催が必要

SNSリスク研修でリテラシーを高め、炎上予防!定期的な研修開催が必要

SNSは多くの人々が利用する、いわば「インフラ」に近いツールとなっています。

自社のプロモーションやブランディングに積極的に利用したいと考える一方で、度々ニュースで見る「企業のSNS炎上」が心配だという声を多く聞きます。

どんなに対策をしていても、全く関係ない場所からSNS炎上が起こってしまう可能性はあります。しかし、事前にSNSリスク研修を行い、自社の社員のSNSリテラシーを高めたり、ガイドラインを策定して周知したりしておくことによってリスクマネジメントや、万が一炎上してしまった際の対策を考えたりすることは可能です。

可能であれば定期的に研修を開催し、その時々の最新炎上事例や炎上の傾向を勉強したり、炎上してしまった際の自社の対応手順が適切かどうかの確認を行ったりできるとより安心です。

弊社でも、ご要望に応じて自由に内容をカスタマイズできるオーダーメイド型のSNSリスクリテラシー研修をご用意しております。SNS研修をご検討の際やご質問等、お気軽にお問い合わせください。

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お客様からお預かりした情報は、弊社からの情報提供やご回答の際にのみ使用し、
その他の目的で使用したり、無断で第三者へ提供することはございません。
個人情報および、お送りいただきました内容の秘密は厳守いたします。

受講者満足度98%以上!炎上リスクに備える研修
受講者満足度98%以上!炎上リスクに備える研修【株式会社エルプランニング】

大企業、官公庁を含め1500名以上が受講した、SNSリスクリテラシー研修。

企業の風評対策実績10年以上のプロフェッショナルが、炎上を知り、未然に防ぐための社員研修を代行致します。

その他にもネット上の投稿、口コミの監視など、炎上予防や風評対策のための様々なご提案が可能です。

監修者
法律事務所アルシエン 共同代表パートナー

清水 陽平

清水陽平弁護士
2007年弁護士登録(60期)。2010年11月法律事務所アルシエンを開設。ネット中傷の削除、投稿者の特定、炎上対応などインターネット分野の法律問題に取り組んでいる。総務省の「発信者情報開示の在り方に関する研究会」(2020年)、「誹謗中傷等の違法・有害情報への対策に関するワーキンググループ」(2022年~)の構成員となった。主要著書として、「サイト別ネット中傷・炎上対応マニュアル第4版(弘文堂)」などがあり、マンガ「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」の法律監修を務める。