Yahoo!知恵袋の投稿を削除したい場合には、どのように対応したら良いのでしょうか。知恵袋上での会社や自分自身についてのネガティブな内容の投稿によって、風評被害に発展してしまうことがあります。
本記事では、Yahoo!知恵袋に投稿した質問の削除方法や自分が被害に合ってしまった時の対処法を紹介します。
Yahoo!知恵袋での誹謗中傷と投稿削除の必要性
Yahoo!知恵袋は、ユーザー同士で色々な疑問を投げかけて、解決策を共有し合う掲示板です。LINEヤフー(Yahoo!JAPAN)が運営しているもので、2004年にベータ版が公開されてから2019年5月までに登録ID数が約4760万件に達しています。
利用者が多いため、ひとたび風評被害が起こると、多数のユーザーの目に触れてしまいます。そのため、会社や個人名についての誹謗中傷が書き込まれてしまうことで、ネームバリューの低下を招きます。
企業であれば、採用活動に悪影響を及ぼしたり、売り上げが低下してしまうなどの事態が起き、個人であれば、社会的な評価が著しく低下してしまうなどの影響が出始めます。
もし、自分の会社や自分自身に関するネガティブな書き込みを発見したら、被害が拡大してしまう前に、該当の投稿を削除するなどの対応が必要です。
Yahoo!知恵袋では誹謗中傷が起こりやすい
Yahoo!知恵袋で、風評被害が起こりやすい要因の1つに匿名であるという点があげられます。
Yahoo!JAPANのアカウントを登録していれば、誰でも質問や回答のやり取りを開始できます。本名を隠して気軽に発言できることから、でたらめや悪口を書き込んでも、他のユーザーがから追及されにくいのです。
そして一度、誹謗中傷が投稿されてしまうと、2chなどの掲示板や、ツイッターなどのSNSへ転載されて、被害が拡がるといったケースもあります。
また、誹謗中傷を誘発するような「釣り質問」などにより、風評被害を受けてしまったという事例もあります。
投稿がGoogleなどの検索結果に表示されてしまうため、削除する必要がある
知恵袋の書き込みで、気を付けなければいけないのは、Googleなどの検索エンジンへの影響です。Yahoo知恵袋のページは検索エンジンに、特にYahoo!検索に対し、かなり強い影響を及ぼします。
検索エンジンは、大多数のインターネットユーザーが欲しがっている情報を、検索結果の上位に表示させる性質があります。
知恵袋は、あるトピックについて、悩みを解決したいユーザーが質問を投稿します。そして、答えを有している別のユーザーがアンサーを書き込みます。もし誰かが特定の会社や、人物についての悪い噂を投稿し、議論が発生したら、どうなるでしょうか。
検索エンジンは、検索されるキーワードに関して、ユーザーが知りたいと望んでいることについての答えが投稿されている知恵袋のページを、価値のあるページとして判断します。こうして、社名や人物名に関するネガティブな内容が投稿されたページが検索結果の上位に表示されてしまい、多くのユーザーの目に、さらされてしまうのです。
Yahoo!検索では、特にYahoo!知恵袋の質問・回答が上位表示されやすい性質があるため、その影響力は大きいといえます。
このように、誰かが書き込んだ知恵袋の何気ない投稿によって、風評被害が起こり、企業や人のブランドイメージを低下させてしまうのです。
Yahoo!知恵袋上の投稿削除の方法は?
Yahoo!知恵袋の投稿は、ユーザー側の申請によって、消してもらうことができます。
申請を行う手順は、解決済みの質問なのか、未解決であるのか、内容が知恵袋のガイドラインに反しているのか、によって違います。
実際の削除申請の方法を見ていきましょう。
解決済みの質問の削除手順
自分で投稿した解決済みの質問は、申請することで削除できます。ただし、消せるのは、1か月に1度、1件のみという制限が設けられています。消したい投稿が数件ある場合には、期間を空けて削除する必要があります。
また、先にYahoo! JAPAN IDを消してしまっていた時には、質問を削除することは出来ません。
引用:自分が投稿した「質問」を取り消したい場合|Yahoo!知恵袋ヘルプ
My知恵袋内の「質問一覧」を表示させて、消したい質問を選んだ後、質問の下に表示されている「質問を削除する」をクリックします。
引用:自分が投稿した「質問」を取り消したい場合|Yahoo!知恵袋ヘルプ
質問を消す理由を入力する欄が表示されますので、5文字~200文字で、なぜ削除したいのか、理由を入力します。入力された削除の原因は公表されることは無く、Yahoo!側のサービス向上のために利用されます。
「確認」ボタンを押すと入力した内容をチェックできますので、問題なければ、そのまま「決定」ボタンを押せば、削除完了のメッセージが表示されて、質問が消えます。
未解決の質問を削除したい場合
回答の受付中であって、回答が無い質問、あるいはベストアンサーが選択されていない質問であれば、投稿した質問を削除できます。削除にあたっては、下の点を留意しておきましょう。
- 知恵コインを300枚以上所持していなければ、回答がついている質問は消すことができない
- 回答の無い質問を消す場合には、質問した時にプラスされた知恵コイン10枚がマイナスされる。
引用:自分が投稿した「質問」を取り消したい場合|Yahoo!知恵袋ヘルプ
My知恵袋内の「質問一覧」を表示させて、消したい質問を選んだ後、質問の下に表示されている「この質問を取り消す」をクリックします。
解決済みの質問を消す時と同様に、質問を消す理由を入力し「確認」→「決定」の順に進めば、質問を削除できます。
Yahoo!知恵袋上の 「回答」は、削除できない
自分がした質問に寄せられた回答の削除は出来ません。ただし、寄せられた回答ごと質問を消すことは可能です。
なお「公序良俗に反する、著作権を侵害する、個人情報漏えい」など、次に指摘するガイドラインに反する内容を含んだ回答であれば、削除依頼をすることが可能です。
参考:投稿した質問に寄せられた回答を削除したい|Yahoo!知恵袋
「Yahoo知恵袋ガイドライン」に反する投稿を削除する
Yahoo!知恵袋は、公序良俗に反していたり、著作権の侵害、個人情報を漏洩させてしまう記載を含んだ質問・回答・返信については、ガイドライン上で禁止しています。
このガイドライン違反に該当する投稿の削除方法を見ていきましょう。
引用:利用規約に違反する投稿(質問・回答・返信)を見かけた場合
Yahoo! JAPAN IDでログインし、該当の投稿の下部にある「違反報告」のリンクを押します。
「違反項目」から、当てはまる内容を選択します。報告にあたっての注意事項が表示されていますので、確認し「注意事項に同意のうえ違反報告をする」クリックすると完了メッセージが表示されます。この報告を元に、Yahoo! JAPAN側が違反と判断すれば、該当の投稿は消去されます。
ガイドライン違反と見なされる禁止事項は、下の通りです。
- 誹謗中傷など他人を攻撃したり、傷つける内容の投稿
- 社会規範および公序良俗に反する内容の投稿
- 商業目的や広告目的で利用すること
- 個人を特定できる情報の投稿
- 無断で著作物を公開するなど、第三者の知的財産権を侵害すること
- サービス運営を妨害する行為
- そのほかYahoo! JAPANが、不適切だと判断するもの
参照 : 利用のルール|Yahoo!知恵袋
消去したい投稿が禁止事項の対象となっているか確認してから、手続きを進めましょう。
またYahoo!知恵袋側にて、投稿がガイドラインに反していると判断した際には、ユーザーからの報告を待たずに消去する場合があります。
Yahoo!知恵袋内の情報を削除する上で知っておきたいこと
他にも、知恵袋の投稿を削除する上で、いくつか気を付けるべき点があります。あらかじめ知っておいた方が良いこと、注意したいポイントについて紹介します。
何度も削除依頼を送るのはNG
削除依頼を送った書き込みが消去されるまでに一定の時間が必要です。
申請後に、すぐ消去されないからといって繰り返し削除依頼を送ってしまうと、Yahoo!から問題のあるユーザーとして認識され、削除依頼が出来なくなってしまうこともあるので、一度申請したら、焦らずに待ちましょう。
なお、削除されるまでの時間はケースバイケースで1週間程度かかることもありますが、早い場合には翌日には削除されていることもあります。
My知恵袋は削除できない
My知恵袋は、自分のプロフィールや知恵袋上の活動が一目で分かるページで、このページを消したり、公開しないように切り替える機能はありません。
もし、自分のプロフィールを他の人に見られたくない場合には、プロフィールの内容を極力控えめにしておくことで、公開される内容を最小限の状態に留めるか、Yahoo! JAPAN IDを削除しましょう。
Yahoo!知恵袋の利用を停止したい場合
Yahoo!知恵袋は、利用を止めたり、退会する機能がありません。知恵袋を使い続けることに不都合が生じて、利用をストップしたい場合は、下の方法で公開中の情報を最小限にして、他のユーザーに認知されにくいようにすることは可能です。
- My知恵袋の公開情報を最小限にする
- 解決済みの質問・回答のIDを非公開にする
上で取り上げたMy知恵袋のプロフィール情報を最小限に抑えることで、ユーザー本人に関する情報を隠すことが可能です。
また、解決済みの質問・回答の名前を非公開にすることで、名前が「ID非公開さん」の表示となり、誰が書き込んだか分からないように切り替わります。
参考:Yahoo!知恵袋の利用を停止したい|Yahoo!知恵袋
Yahoo!知恵袋の削除隊とは?
ユーザーが安心して知恵袋を利用できるように、Yahoo!知恵袋には「削除隊」と呼ばれる、投稿の削除を行うスタッフがいます。
彼らの具体的な活動サイクルや、明確な削除基準については公開されていませんが、不当な書き込みがないか、定期的に掲示板内を巡回しています。
このようなサービス内で削除を行うスタッフは、他のサービスにも存在しています。例えば、5ちゃんねるの場合には「削除人」と呼ばれるボランティアスタッフが存在していて、削除の可否を判断し、対応に及んでいます。
自分でYahoo!知恵袋の投稿を削除するのが困難な場合は?
自分で削除の申請をするのが難しかったり、申請しても応じてもらえないこともあります。このような場合の相談先を紹介します。
弁護士に削除を依頼する
インターネット上の誹謗中傷解決を専門とする弁護士に依頼することで、問題解決の確度を高めることが可能です。利用規約に反する書き込みを削除したい場合に、弁護士に依頼すれば、法的な根拠を明確にして、削除申請を行ってもらえます。
費用は内容によって、また対応にあたる弁護士によって状況によりますが、数万円程度から引き受けてもらえることもあります。
誹謗中傷対策業者に依頼する
インターネットの誹謗中傷対策業者は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで風評被害が発生した際の対策をしています。
自分や弁護士で削除できなかった場合でも、対策業者に相談すれば、知恵袋の不都合な投稿が検索結果に表示されにくくするための対策について、提案を受けられます。
誹謗中傷対策を行うことで、検索を行うユーザーがネガティブな情報を目にしてしまう可能性を減らし、風評被害の拡散を防止できます。
まとめ│Yahoo!知恵袋のネガティブな書き込みは風評被害になる前に削除!
Yahoo!知恵袋に書き込まれた悪質な投稿は、ガイドラインに反していると判断されれば、消去してもらえます。
もし、企業イメージをダウンにさせる可能性がある書き込み発見した時には、削除依頼を検討しましょう。
Yahoo!知恵袋のネガティブな書き込みは、何もせず放っておくと、Yahoo!やGoogleの検索結果にまで影響を及ぼし始めます。対応に苦慮する場合には、弁護士や誹謗中傷対策業者に相談してみましょう。
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清水 陽平