MEO対策を行う上で、外すことができない重要な作業がキーワードの選定です。ただし、あまり知識がない場合、どのようなキーワードが最適か判断することが難しいのではないでしょうか?
本記事では、そもそもMEO対策におけるキーワードがどういうものか、キーワードの正しい選定基準、その他対策に適さないキーワードまで、初心者にもわかりやすく解説します。
MEO対策のキーワードとは?
MEO対策とは、Googleマップ上でのマイビジネスの最適化および順位向上の対策であることは、既にご存知の方も多いでしょう。しかし、MEO対策の理屈はわかっていても効果的なMEO対策を行うためには、最適なキーワード選びが不可欠です。
「地域名+業態名(サービス名)」の複合キーワードが基本
MEO対策は、必ず「地域名+業態名(サービス名)」の複合キーワードで対策に臨みましょう。理由は、Googleマップの利用ユーザーがターゲットとなるため、ユーザーが検索しそうなキーワードを想定する必要があるからです。
例えば、「五反田 居酒屋」であれば、五反田エリア内で居酒屋を探しているユーザーが訪れる可能性が高いわけです。
料理の種類や席のタイプまでは絞っていないので、「特定の食べたいメニューや席のタイプは決まっていないが、とりあえずお酒が飲める近くの居酒屋」を探しているユーザーがターゲットになる、という仮説を立てることができます。
MEO対策で得られる効果などについては、下記の記事で振り返りましょう。
ビッグワードとスモールワードについて
MEOにおけるビッグワードとは、検索数の多い複合キーワードを示します。例えば、「渋谷 カフェ」や「新宿 居酒屋」は月間で数万件の検索数のあるビッグワードです。
SEOの場合は、検索数一万以上がビッグワードと定義されることが多いですが、MEO対策はエリアマーケティングに特化した対策なので、いわゆるミドルワードと呼ばれる検索数が数千以上のキーワードでも十分ビッグワードと定義できるでしょう。
また、MEOにおいてスモールワードとは、検索数が数十~数百程度までを示します。これらに明確な定義はありませんが、検索キーワードを決める際の一つの指標とすべき数字です。
MEO対策のキーワードを選ぶ基準
キーワードの定義がある程度理解できたら、次は実際に対策するキーワードを選定してみましょう。次の項目を網羅すれば、ある程度自分でも対策キーワードを絞り込めるようになります。
地域名の商圏単位について
地域名は主に、「都道府県」「区市町村(郡)」「駅」の単位で設定することができます。ただし、MEO対策の特性上「都道府県・区」名が商圏になることは可能性としては限りなく低くなります。
MEO対策の商圏基点は、最寄駅となるケースがほとんどですので、まずは、対象の店舗が最寄駅からどの程度の距離にあるかを確認しましょう。
例えば、五反田駅が最寄駅となる場合は、「五反田」や「五反田駅」で商圏を区切ることができます。
業態名(サービス名)を選ぶ基準
業態とは、「エステサロン」や「美容室」、「マッサージ」といったものになります。より具体的なサービス名である、「フェイシャル」、「脱毛」、「リンパマッサージ」や「料理名」、「個室居酒屋」等のキーワードでも対策が可能です。
具体的なニーズのキーワードに落とし込んでいけば、当然、検索数自体も減ってしまいますが、その一方でニーズの明確な顕在層に対してアプローチができます。
検索ニーズのあるキーワード
検索ニーズ、つまりは検索数の多いキーワードを対策することで多くのユーザーに対してアプローチができます。
キーワードプランナーを始めとする、月間平均検索数が把握できるツールで必ず確認しましょう。もし、外注業者にキーワードの選定を依頼する際は、全くニーズのない(検索数が0)キーワードが提案されていないか、明確に数字を提示してもらいましょう。
ただし、闇雲に検索数の多いキーワードだけを狙っても、全く上位表示されなかったり、本当にアプローチしたいユーザー層に訴求できない可能性もあるので、ビッグワードとスモールワードの上手な使い分けが必要です。
また、対策する商圏が23区内と地方の小さな市町村では当然、人口や競合数等条件も異なるため、一概にキーワードの検索数だけを基準とするのも正しい選び方ではありません。
Googleマップの枠が表示されるか?
対策希望のキーワードでGoogle検索した際に、マップ枠が表示されない場合は、対策が不可能である可能性が高いです。
マップ上で認識される商圏範囲や順位
例えば、「五反田 カフェ」で検索した際に、マップ上で自店舗が認識されているか否かは、対策難易度を測る上でも一つの重要な指標となります。
1ページ目(1~20位)以内に自店舗が表示されている場合は、MEO対策によって上位表示できる可能性も高いと考えられます。検索した際に、ブラウザ上で表示されているマップの範囲がGoogle側で商圏として認識している範囲です。
認識範囲は、アルゴリズムの変動や場所によって変わる場合もありますが、表示されているマップ内に所在地があるかは確認しておきましょう。また、そもそもマップ自体にまだ認識されていない場合もありますが、MEO対策を行うことで認識および上位表示される可能性があります。
カテゴリとの関連性ついて
例えば、「居酒屋」で認識されている店舗で、「バー」という業種名で対策することは業種カテゴリが異なるため、キーワードの設定としては適していません。
類似のカテゴリでも認識される場合もありますが、基本的には設定しているカテゴリに合わせた対策キーワードを選びましょう。
キーワード数について
キーワード数に関しては、多ければ多いほど良いというわけではありません。あまり多くのキーワードを設定してしまうと、マイビジネスを運用する上での方向性が定まらなくなってしまいます。
キーワード数は、4~6キーワード程度で、ある程度ターゲットを絞り込んで対策を行いましょう。
スモールワードはMEO対策攻略のカギ
前項で、検索ニーズについて説明しましたが、検索数の少ないキーワードが集客に全く向いていないわけではありません。
ユーザーの検索ニーズを正しく読み取ることがキーワードを選定する上で最も重要ともいえます。検索数の少ないスモールワードのメリットについて少し深堀りしていきましょう。
スモールワードはブルーオーシャンである可能性が高い
ビッグワードは、検索数が多いキーワードであると説明しましたが、ユーザーの母数が大きくなれば、その分キーワードで上位表示を狙う競合店舗が必然的に多くなり、そのキーワードはレッドオーシャンとなります。
MEO対策は、上位表示を狙うことが重要な目的であるため、Googleから評価の高い競合と勝負をすることで上位表示が現実的に難しい場合、対策自体が長期化したり、無意味になってしまうケースもあります。
そのため、競合数の少ないスモールワードは狙い目であり、競合が対策していない場合はそのキーワードでは優位に立てる可能性もあります。
相関性を高めることで、ビッグワードにも影響を与える
スモールワードで対策を行うことで、ビッグワードでも上位表示が見込める場合もあります。
例えば、スモールワードにビッグワードが一部含まれていたり、スモールワードと関連性の高い業種と認識されることで、将来的に評価の高かった競合よりも上位表示される可能性が高まります。
ニーズが顕在的なユーザーの来店につながりやすくなる
例えば、「五反田 居酒屋」ですとなんとなくお酒が飲みたくて居酒屋を探しているユーザーへの訴求になりますが、「五反田 海鮮居酒屋」であれば海鮮料理が食べたい、ニーズが明確なユーザーに訴求できます。
つまり、「五反田 居酒屋」で上位表示していても、肉料理や洋食が食べたいユーザーからは除外されてしまうため、検索数が劣っていてもターゲットが絞り込まれていたほうが来店率も上がり、MEO対策としての効果は高いと言えます。
MEO対策に適さないキーワード
一方で、MEO対策にあまり適さないキーワードもあります。そのようなキーワードで対策を行ったとしても、上位表示につながらなかったり、たとえ、上位表示できたとしても全く効果につながらないケースもあるので注意しましょう。
単体キーワード
単体キーワードとは、「居酒屋」「カフェ」等、単語状態のキーワードを指します。
単体キーワードでもGoogleマップの枠は開く場合も多いですが、商圏の絞り込みが困難になるため、MEO対策には向いていません。
ホームページ内に一切記載の無いキーワード
ホームページ内に記載されていない、サービス名や商品名等はMEO対策を行っても、Googleに認識されない場合も多いです。
Googleは、マイビジネス内で登録しているサイトもクロールし、整合性を評価するので、対策に含めたいキーワードは、必ずソースコードにも記述しておきましょう。
商圏から明らかに外れたキーワード
前述した商圏の認識範囲に関わる部分ですが、例えば、五反田にある居酒屋なのに目黒のユーザーも集客したいからといって、「目黒 居酒屋」で対策しても認識されない可能性が非常に高いです。
仮に、目黒にいるユーザーに五反田の居酒屋を表示させても、集客につながりづらい、といった懸念点もあります
例外として、地方で一駅の間隔が大きく店舗もまばらな商圏は、隣接エリアでの対策が有効になる場合もありますが、基本的には店舗所在地の地域名や最寄駅名での対策を行うことが望ましいでしょう。
【MEO対策で狙うべきキーワード】まとめ
MEO対策で狙うべきキーワードについてご理解頂けたでしょうか?まとめますと、MEO対策のキーワードは「地域名+業態名(サービス名)」の複合キーワードで行うことが原則です。
また、店舗の所在地域や駅名で商圏を区切り、自店舗に適した業態名(サービス)を選定しましょう。
重要なポイントとしては、検索ニーズがあるキーワードを選ぶことはもちろん、ビッグワードだけでなくスモールワードでターゲットのニーズをしっかりと読み取り、来店につながるキーワードで効果的なMEO対策を行いましょう。