店舗や会社を運営していれば、誰でも無料で登録・利用ができるGoogleマイビジネス。最近では、CMの影響やGoogle MAPの利用者増加と共に注目度が高まってきています。
しかし、「登録まではできているが、実際にどのようにして活用すればよいかわからない」という声も多く聞かれます。
この記事では、Googleマイビジネスとの相性が良い、リアル店舗をお持ちの方向けに、店舗集客で活用する方法やGoogleマイビジネスを上手に使いこなすコツをお伝えします。
Googleマイビジネスが集客に向いている理由
Googleマイビジネスという言葉に聞き馴染みがない方でも、「Googleで検索をした時に地図上に表示される店舗の情報ページ」と説明すればピンと来る方も多いのではないでしょうか?なぜ今、Googleマイビジネスが集客ツールとして注目されているのか、その秘密を探っていきましょう。
エリアマーケティングに必須のツール
地域ごとのマーケットの特徴を把握し、そこに合った手法でアプローチを仕掛けるのがエリアマーケティングですが、Googleマイビジネスがエリアマーケティングに適していることには理由があります。試しに、Googleの検索窓で「業態名」もしくは、「エリア名」と「業態名」をかけあわせて検索してみてください。
その際に、サイト等よりも上にGoogle MAPが表示され、同枠内に、Googleマイビジネスも一緒に掲載される仕組みとなっています。また、Googleは利用ユーザーの現在位置を把握でき、その位置情報に近しい検索結果をカスタマイズして表示させます。
つまり、特定のエリア内で該当のサービスを探している、来店見込みの高いユーザーに対してアプローチができるというわけです。
スマホ世代・リアル店舗との高い親和性
世代を問わず、年々、個人のスマートフォン保有率は増加傾向にあります。更に、Google検索エンジンのシェア率は76%を占め、全体の半数以上のユーザーがGoogleを使って検索しているというデータもあります。
Google MAPに関しても、全年代の77.5%以上が使用する地図アプリとして挙げられています。
また、マイビジネスには経路案内の機能もあり、目的のお店までのナビ代わりとして使用することもできます。
今から行きたいお店を気軽に検索し、直感的にお店選びができる点も、ユーザーから支持を得ている理由です。
引用:地図アプリに関するNPS調査【iPhoneユーザー4,219名対象】
Googleマイビジネスの集客ツールとしてのメリット
Googleマイビジネスが注目されてきた背景には、店舗運営者なら誰でも無料で登録ができるということ以外にも、機能面で様々な活用方法やメリットがあるからです。
まずは各入力必須項目を押さえて、集客ツールとして活用できる状態にしてみましょう。
店舗情報が細かく登録できる
まずは、マイビジネスの管理画面を開き、【情報】という項目をクリックしましょう。ここで、マイビジネス内の記載情報を編集することが可能です。
ビジネス名:自分の店舗の正式な屋号名を入れましょう。
カテゴリ:業種の選択項目です。メインカテゴリの他にも追加カテゴリを登録することが可能です。
ビジネス拠点:店舗の住所を入力します。マップ上のピンも正確な位置に配置しましょう。
サービス提供地域:出張型のサービスを展開している場合は、対象地域を登録できます。
営業時間:通常の営業時間帯を記入しましょう。その他、営業時間の詳細や特別営業時間帯も設定できます。
電話番号:必ず、サイト等に登録している代表番号で登録しましょう。二つ以上電話番号がある場合も登録はできますが、ユーザーから見る画面には一つしか表示されないので注意しましょう。
プロフィールの略称:ユーザーに、お店のGoogleマイビジネスを探してもらう際に便利なのがこちらの短縮URLです。(g.page/[カスタム名])を入力すれば直接お店のマイビジネスのリンクにアクセスできます。
ウェブサイト:お店のサイト、もしくはお店が掲載されているポータルサイト等のページを必ずリンクさせましょう。
商品・サービス:取り扱い商品やサービスをPRするために商品機能を活用しましょう。カタログ代わりにも使える商品機能は、リンクを付けることで、商品購入等のお問い合わせにもつなげることができます。サービスには、サービス名と詳細、料金を記載し、メニュー表のように活用しましょう。
ビジネス情報:お店の紹介文です。可能な限り文章量は多く、明確に伝えましょう。また、段落や行間がつながって掲載されてしまうので、見やすさも意識しましょう。
上級者向けの活用方法も書いてある、こちらの記事もあわせて読みましょう。
写真や動画が掲載できる
Googleマイビジネスでは、お店の魅力を最大限に伝えるための写真や動画を掲載できます。ユーザーがお店を選ぶ際に、重要な判断材料となるので必ず活用しましょう。
写真
- ロゴ画像
- カバー写真(Googleマイビジネスで優先表示されやすくなる写真)
- お店の内観、外観
- スタッフ(できるだけ全体像がわかるように)
- サービス提供風景
- 設備
- 取り扱い商品
など
動画
- 店舗PR動画
- サービス・商品PR動画
など
投稿機能でトレンドを更新できる
写真や動画以外にも「投稿」という機能があり、ユーザーに伝えたい最新のトピックスやクーポン案内等、旬な情報提供を行う目的で活用できます。
投稿には最大300文字の文章と、「予約」「申込」「購入」「詳細」「登録」「今すぐ電話」「クーポンを入手」といったボタンを設置でき、お店の予約ページや商品ページ等への導線にもなります。投稿は表に表示される期間が掲載日から7日間のみとなります。
評判(クチコミ)管理ができる
Googleマイビジネス内に掲載されるクチコミは、一般のユーザー誰でも自由に投稿できるようになっています。Googleマイビジネスの管理画面で、すべての口コミに対して返信を行うことができます。ユーザーはクチコミを見てお店を選ぶケースが多いので、掲載されたクチコミには、できる限り返信をしましょう。
また、ネガティブな内容のクチコミが入る可能性もありますが、そのような場合には感情的に反論等は行わず、事実を受け止めた上で、改善の姿勢をみせる等の誠意のある返信を心がけましょう。
インサイト機能で効果測定ができる
Googleマイビジネスの効果測定機能として、インサイトというものがあります。サイト分析ツールである、Googleアナリティクスの簡易版をイメージしてもらうと良いかもしれません。計測項目や仕様もシンプルなので、WEBの知識の浅い方でも簡単に使用することができます。
特に、次の項目は効果測定を行う際に重要なポイントになるので、運用開始前後の数値を押さえておくと、後々役に立ちます。
- ユーザーがあなたのビジネスを検索した方法
ビジネス名や住所等でピンポイントに店舗を検索したユーザー、大枠のカテゴリ名やサービス名で検索したユーザー、自分の店舗と関連性の高いブランド名で検索したユーザー、それぞれが自分の店舗のGoogleマイビジネスを表示した回数がわかります。 - ビジネスの検索に使用された検索語句
ユーザーがどういったキーワードでGoogleマイビジネスを見つけたかわかります。 - ユーザーがビジネスを見つけた Google サービス
Google検索・Google MAP検索、いずれかでユーザーがGoogleマイビジネスを検索した回数がわかります。 - ユーザーの反応
ユーザーがGoogleマイビジネス経由で、サイトへのアクセス・経路案内・電話問合せを行った回数がわかります。
自社運用ならコスト0で導入可能
現時点では、Googleマイビジネスの登録はもちろんですが、基本的な機能もすべて無料で利用できます。運用自体もすべて内製で行う場合は、人的リソースを除けば実質コスト0となります。
ただし、運用ノウハウや時間がなくてお困りの場合は、運用代行を行ってくれる業者もあるので、状況や予算等によって判断しましょう。
Googleマイビジネスの登録方法について
もし、Googleマイビジネスをまだ登録されていない方は次の手順で登録を行いましょう。
Googleマイビジネス登録手順
検索窓で、「Googleマイビジネス」と検索すれば、一番上に登録ページが上がるはずです。こちらから、【今すぐ管理】を選択します。この時に必ず、Googleアカウントにログインしていることを確認しましょう。
【Googleにビジネス情報を追加】をクリック
ビジネス名となる屋号名を記入して【次へ】をクリック
選択肢の中からカテゴリを選択して【次へ】をクリック
店舗をお持ちであれば、はいを選んで【次へ】をクリック
所在地の住所を入力して【次へ】をクリック
お店の電話番号とサイトのURLを記載して【次へ】をクリック
こちらの画面が表示されれば登録完了です。
オーナー確認を行う
登録完了画面の後に電話かハガキのいずれかの確認方法が選択できます。ハガキを郵送する場合は、最大 19 日かかる場合もあるので注意しましょう。
オーナー確認が承認されれば準備完了です。
Googleマイビジネスをお客さんに周知させるために
Googleマイビジネスを整備して、投稿でキャンペーン告知等を頻繁に更新しても、結局見てもらえなければ集客することはできません。
最後に、Googleマイビジネスを効率良く周知させるための方法を紹介します。
短縮URLを活用してWEBで告知
Googleマイビジネスの編集画面で設定した「プロフィールの略称」を使用して、メルマガやSNS等にURLを掲載することでマイビジネスの存在をアピールすることができます。
また、気に入ったユーザーがSNSでシェアしてくれたり、お店の投稿を引用することで、WEB上の不特定多数のユーザーに拡散することができます。
QRコードを使用して紙媒体で告知
チラシ等の紙媒体を使って集客している店舗の場合は、短縮URLからQRコードを生成して、紙面に掲載するという方法もあります。長いURLを打ち込む手間もないため、手軽にGoogleマイビジネスへアクセスしてもらうことができるのでおすすめです。
MEOでマップ上の目立つ位置に表示
検索結果上で、Google MAPの直下に表示される最大3店舗分のGoogleマイビジネスの表示枠や表示順は、Googleの仕組みに基づいて日々変動しています。
更に、運用の取り組み方次第では、この掲載枠に優先的に表示される可能性も高まります。
これらの取り組みはMEOとも呼ばれ、Google側に「良い店舗である」と評価される運用を行うことで、掲載順位を高めるといったものです。
MEOは、個人でも実施できなくはないですが、日々変わり続ける仕組みやノウハウを網羅して、尚且つ運用も・・となると非常に手間がかかります。その場合は、MEOをサービス化している専門業者にお願いするのも一つの手です。
もっと詳しくMEOについて知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
Googleマイビジネスで店舗集客を伸ばすテクニックのまとめ
集客ツールとしてのGoogleマイビジネスの有用性について、ご理解頂けたでしょうか。モバイルユーザーの求める、手軽さ・見やすさ・使いやすさを兼ね揃えたGoogleマイビジネス。その認知自体は徐々に高まってきてはいますが、実際に運用まで行っている店舗はまだまだ少ないのが現状です。
競合が少ない今だからこそ、まずは、しっかりと店舗情報を記載し、積極的に更新を行い、見込みユーザーにとって魅力的な「お店の看板」作りに取り組みましょう。