飲食店を運営する上で集客は最も重要です。
お客様が来店しなければ、売り上げも上げることができず、運営自体も続けることができません。
人の目につきにくいような場所、反対に人気のエリアや、競合が多いエリアでも、そのまま営業しているだけでは集客に繋げることは難しいです。
では足を運んでもらうにはどうしたらいいでしょうか。
それはまず沢山の人にお店のことを知ってもらうことです。そのためには効果的な宣伝をしていくことが重要になります。
現在では様々な宣伝方法があり、販促手段も多岐にわたりますが、今回はその中から効率的で効果的な宣伝方法をご紹介します。
飲食店向け|集客方法と費用
まず、飲食店での集客では来店するきっかけを作ることが第一歩となります。
ここでは来店きっかけを作るための有効な集客方法と費用の目安をご紹介します。
紙媒体を使った集客
飲食店に効果的なポスティング広告
ポスティング広告はチラシやパンフレットなどの紙媒体をポストに投函し、店舗や商品の広告宣伝を行う集客方法です。
ポスティングは全世帯に向けて配布することもできますが、ターゲットや配布エリアを絞って配布することも可能です。
そのためコストも抑えつつ、ターゲットに効果的に宣伝することが可能です。
費用:A4サイズ(カラー) 22.47円~/1枚
参考元:https://raksul.com/posting/
https://raksul.com/magazine/column/posting-unit-price/
飲食店に効果的なDM(ダイレクトメール)
DMはポスティングと同様に、紙媒体を使用し、飲食店がある特定の地域に配布し宣伝を行うことができます。
DMはポストカードやはがきサイズのものでも配布できるので、セールのお知らせを記載できたり、クーポンや特典をつけて、そのままお店で使用することができます。
そのため、1度来店してくれたお客さんに対して再来店を促しリピーターに繋げるための手段として有効です。
費用:ポストカードDM 49円~/1通
紙媒体を使った集客のメリット・デメリット|向いている店舗とは
紙媒体にも限らず、宣伝方法にはそれぞれメリットやデメリットがあるため、各方法の特徴を理解し、選ぶ必要があります。
ここではメリット・デメリットを明記した上で、どのような飲食店が向いているのかをご紹介します。
狙ったターゲット層へアプローチできる。
紙媒体はあらかじめ、地域や年齢層を決めることができるため、ターゲット層に確実に届けることができます。
そのため、どんなターゲット層に届けたいか、コンテンツの中身をどのようにするを明確に決める必要があります。
インターネット広告と比べて費用が抑えられる
紙媒体の宣伝方法はインターネット広告と比べて、掲載費が安いです。
なるべく費用を抑えて宣伝したいという店舗や、開業したばかりでまずは費用がかからないものから初めてみたいという店舗は始めやすいのが特徴です.
インターネットをあまり使用しない世代に有効
現在ではインターネットを使用した集客方法が主流となっていますが、Webやインターネットを利用しない世代層には情報を届けることができません。
比べて紙媒体では、仮にインターネットを利用していない人でも、形として残すことができるので、幅広い層に宣伝ができます。
反響が見えずらい
チラシやはがきが届いた後に、どれだけの人がチラシを通してアクションに繋がったのかなど、効果を見ることが難しいです。
そのため、いかにネクストアクションに繋がるようなコンテンツ、工夫をしておくことが重要です。
拡散力が低い
SNS広告などのWeb広告は、広告を受けとったユーザーが良いと思った情報は共有することができるため、拡散力が非常に高いです。
しかし紙媒体では一瞬で多くの人に拡散することは難しいです。
情報量が制限される・修正が難しい
紙媒体では用紙サイズによって載せられる情報が限られてしまいます。
また、1度発行してしまったら修正することができないので、慎重にコンテンツを考え、ミスがないように作らなければいけません。
向いている店舗
・地域周辺に向けた集客をしたい
・ネットをあまり使用しない層にアプローチしたい
・なるべく費用を抑えながら集客をしたい
SNS広告を使った集客
スマートフォンの普及に伴い、今やSNSを使った宣伝方法は必須とも言えるでしょう。
普段何げなく見ていることも多いSNS広告ですが、拡散力が高く宣伝方法としては有効な手段です。以下主なSNS広告をご紹介します。
飲食店に効果的なTwitter広告
TwitterはSNSの中でもっとも拡散力のあるSNSといっても過言ではないでしょう。
幅広い世代が利用し、2次拡散も期待できるため宣伝にはとても有効なSNSです。
費用:Twitter広告はオークションが採用されており、広告主はオークションに入札することでターゲティングされたユーザーに広告を表示します。
落札金額は広告や競合の多さによって変動します。
詳細は以下を参考にしてみてください。
飲食店に効果的なInstagram広告
Instagramは、Twitterに比べると拡散力は低いですが、近年Instagramで店舗の情報収集をする人は増加しています。
また女性や若年層のユーザーが多いため、その層にアプローチしたい場合には有効です。
費用:Instagramもプレッション課金体制やクリック課金(広告がクリックされた数に応じて発生する費用)などがあり、それにより費用も変動します。
飲食店に効果的なFacebook広告
Facebookはビジネスマンのユーザーや、20代~60代の利用が多いのが特徴です。
Facebookはターゲットを詳細に設定できるため、確実にターゲット層にアプローチしたい場合有効になります。
費用:Facebookでは、クリック課金とインプレッション課金体制があり、それにより費用も変動します。
SNS広告を使った集客のメリット・デメリット|向いている店舗とは
SNS広告を利用した集客のメリット・デメリット、またどのような店舗が向いているのかご紹介します。
拡散力が高い
SNS広告の最大のメリットは拡散力があることです。
特にTwitterではアクションを起こした人以外にも二次的な拡散が見込めるため、費用をかけずに認知を拡大できる可能性があります。そのため潜在層もアプローチすることができます。
ターゲティングが細かく設定できる
SNS広告は他の広告に比べて、細かいターゲティングやセグメントが設定できます。
店舗ごとにお店の雰囲気や顧客単価は異なるため、それぞれの顧客層や呼び込みたい新規客層を設定し、そこに向けたアプローチをすることができます。
特にSNSは全体的に若年層のユーザー多いため、若い世代にアプローチしやすいでしょう。
炎上のリスクがある
SNS広告は拡散性が高い分、誤った情報や誤解を招くような内容の広告を発信してしまうと炎上に繋がる可能性があります。
そのため、事前にコンテンツに不備はないか、誤解招くような表現などがないかきちんと確認する必要があります。
運用に手間とコストがかかる
SNS広告はターゲティングが細かく設定できる反面、予算管理や運用の改善などを行わなければいけません。
運用方法がわからない店舗や人的リソースを割くことができない店舗などはSNS広告の運用代行などに相談してみるのも有効でしょう。
手数料などはかかってしまいますが、運用のノウハウや知識があるため効果的なマーケティングができると考えられます。
向いている店舗
・広告運用の知識がある
・ある程度の広告予算を割ける
・若年層を客層として取り込みたい
Web広告を使った集客
SNS広告以外にも、Webでの宣伝方法は沢山あります。
今回は以下の2つをご紹介します。
飲食店に効果的なリスティング広告
リスティング広告とは、検索結果部分に連動して表示される広告のことです。「検索連動型広告」と「コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)」の2つがあります。
広告の掲載回数を問わず、ユーザーがその広告をクリックした回数ごとに、広告費が発生する「クリック課金」型と、広告が表示されると費用が発生する「インプレッション課金」方式があります。
費用:リスティング広告の掲載順位はオークションで決まるため、業界やキーワード数によって費用は変動し、予算も自由に設定できます。
リスティング広告の平均費用は、中小企業の場合、月10〜100万円ほどかかると言われています。少額から始めることはできますが、業界や、キーワードのボリューム数などによって全体的なコストはかかってしまいます。
参考元:https://moltsinc.co.jp/programmatic-advertising/6305
https://waltex.jp/listing-ads-cost-market-price/
リスティング広告を使った集客のメリット・デメリット|向いている店舗とは
リスティング広告を利用した集客のメリット・デメリット、またどのような店舗が向いているのかもご紹介します。
検索結果の上位に配信できる
特に飲食店の場合は、食べログやぐるなびなどのポータルサイトよりも上位に自店舗だけの広告を配信できることがあります。そのためユーザーの目に留まる率も高くなり、クリック率を上げることができます。
購買欲の高いユーザーに配信できる
検索キーワードはユーザーのニーズを反映している可能性が高いため、ターゲティングや購買層をしっかりと分析し、キーワード設定を行うこと顕在層のユーザーに効率的にアプローチすることができます。
費用対効果を確認できる
リスティング広告はその広告がどれくらいクリックされたか、それにより何件お問い合わせが増えたのかなど、費用対効果を確認することができます。そのため、効果の状況によって予算額や施策費用などコストを調整することができます。
運用に手間と時間、知識が必要になる
リスティング広告はただ配信しているだけではなかなか成果をだすことが難しいです。
Google広告やYahoo広告に関する知識や機能の使い方などを理解する必要があるため、出稿や運用までに時間がかかる場合があります。
また配信後も細かいチェックや管理や、確認が必要になります。
コストがかかる
リスティング広告は低予算からでも始められると記載しましたが、オークションでの落札になるため、競合の多いキーワードや、ボリューム数が多いものは、それだけ落札金額も高くなります。
そのためあらかじめの予算よりも高くなってしまったり、落札できないこともあります。
認知拡大には向いていない
リスティング広告は、「検索する」が前提となるため、対象のキーワードで検索したユーザーにしか広告を配信することができません。
そのため認知拡大には不向きな傾向があります。しかし反対に、リスティング広告はユーザーの購買への促進に繋げることに有効です。
向いている店舗
・ニーズが顕在化している層に的確にアプローチしたい
・運用に人的リソースが割ける
グルメサイトを使った集客
飲食店を探す際に、ぐるなびやホットペッパーなどグルメサイトサイトは利用者数も多いため、掲載することで宣伝に有益な手段となります。
以下、大手サイトを中心に紹介します。
飲食店に効果的な食べログ
月間約9,000万人以上が利用する日本最大級のグルメサイトです。
掲載は無料から初めることはできますが、検索結果に優先的に表示されたり、予約機能やポイント付与などの詳細な設定をするにはプラン合った費用を払う必要があります。
費用:1万円~/月
飲食店に効果的なぐるなび
食べログに続き、利用者の多い老舗のグルメサイトです。
ぐるなびも食べログ同様、無料の掲載からはじめることができますが、機能が制限されてしまうためほとんどの飲食店は、それぞれのプランに加入して掲載しています。
参考費用:1万円~/月
飲食店に効果的なRetty
実名での口コミ投稿スタイルが特徴の口コミグルメサービスです。
最近では口コミの匿名でのステマや批判的な内容が問題となっていますが、Rettyでは実名での投稿になるため安心してお店選びをできる特徴があります。
費用:2万円前後~
グルメサイトを使った集客のメリット・デメリット|向いている店舗とは
グルメサイトを利用した集客のメリット・デメリット、またどのような店舗が向いているのかご紹介します。
集客効果が高い
グルメサイトは、閲覧したお店のページからそのまま予約ができたり、電話もできるため予約の手軽さから、集客効果が高いです。
また各サイトによってクーポンが定期的に配信されているため新規来店客を増やすことができます。
無駄な工数を減らせる
店舗に予約の電話がかかって来た場合、人数や、時間、コース内容など、確認する必要があります。
しかしグルメサイトにお店の情報を掲載することで、電話で確認しなければいけない内容をサイト経由で確認することができます。その他、変更やキャンセルも電話で対応せずに確認できるため、無駄な工数を減らし業務の効率化を図れます。
掲載料、手数料がかかる
グルメサイトでは掲載料と手数料がかかります。
手数料はネット予約人数×手数料がかかり、この料金は各媒体によって変わります。
店舗経営が厳しい状況での店舗では、大幅な利益に繋がりずらいこともあります。
リピーターに繋がりにくい
グルメサイトは初回クーポンやキャンペーンを利用しての来客が多いため、新規客の集客効果は高いですが、一過性の集客で終わってしまうことも多いです。
来店していただいた後にどのようにリピーターに繋げていくかが重要となります。
無断キャンセルが多い
ユーザーにとって予約がしやすいという利点から、多く利用されるグルメサイト。
しかしその手軽さ故に、確定していない予定でも予約をしておく仮予約や、それに伴い無断キャンセルの被害を受ける飲食店が増えています。
これを防ぐために各グルメサイトでは、同じサイト内で同じ日時での予約ができなくなる機能や、無断キャンセルの多いユーザーには利用提停止処置を行うなど対策も行われています。
向いている店舗
・沢山の人を集客したい
・工数をかけずに集客をしたい
なるべく費用を抑えて宣伝したい!そんな店舗におすすめの集客方法をご紹介
ここまでそれぞれの宣伝方法と費用をお伝えしましたが、店舗によっては「広告予算を割けるほど余裕がない…。」「費用をだして宣伝しても効果がなかったら…。」と、なかなか費用を割くのが難しい店舗もあると思います。
ここでは、広告費をかけずに飲食店の宣伝ができる方法をご紹介します。
Googleマイビジネス
Googleマイビジネスは無料で店舗の情報掲載や宣伝ができる非常に便利なサービスです。
店舗の名前を検索すると、そのエリアに紐づいて検索結果の右側に店舗の基本情報や、地図情報が掲載されます。
Googleマイビジネスでの集客ならMEO対策は必須
【MEO対策とは】
ユーザーが「地域名+業種・業態」で検索した際に、対象の店舗をGoogleマップ上の上位3枠に上位化させる施策です。
MEO対策は上位化させることで店舗自体のブランディングや、マイビジネス内のアクション数(ルート検索・電話・経路案内)を増やし、集客につなげることができます。
MEO対策は、他にも様々な要素によって上位化しやすくなります。
運用方法や対策方法についてもっと知りたい!対策したい!という方は以下の記事を参考にしてみてください。
Googleマイビジネスを使った集客のメリット・デメリット|向いている店舗とは
Googleマイビジネスを利用した集客のメリット・デメリット、またどのような店舗が向いているのかをご紹介します。
費用がかからない
Googleマイビジネスは、広告やグルメサイトと違い、広告費や掲載料がかからず、誰でも無料で始めることができます。まずは無料できることを自分達で!という方は是非とも活用していきましょう。
流入解析ができる
Googleマイビジネスでは、インサイト機能という簡易的に流入解析ができる機能がついています。以下、一部の機能をご紹介します。
・写真や動画の閲覧数
・投稿の閲覧数
・ウェブサイトのアクセス数
・電話での問い合わせ数
・ルートでの検索数
発信した情報など対してどのくらいの方が閲覧してくれたか、店舗に流入に繋がっているかなど確認することができるため、店舗改善に役立ちます。
緊急性の高いユーザーを集客しやすい
GoogleマイビジネスはGoogleマップを使用した集客のため、直接店舗名を検索したユーザー以外に、「業種×エリア」で検索したユーザーにもアプローチすることができます。
例)品川にある居酒屋であれば、「品川 居酒屋」と検索したユーザーにマイビジネスの情報を表示できます。
Googleマップを使用して店舗を検索するユーザーは、すぐにそのお店に行きたい、場所を知りたいなど緊急性の高いユーザー傾向があるため、店舗への流入数増加に効果的です。
口コミに影響されやすい
近年、グルメサイトの口コミのステマが話題となり、マイビジネスでの口コミを見てお店選びをしているユーザーが増えているといわれています。
そのためマイビジネスの口コミに評価の低い投稿が増えてしまうと直接お店の集客に影響がでてしまう可能性があります。
これを未然に防ぐためにも、クレームに繋がらない店舗改善を目指していきましょう。
競合エリアの集客が難しい
周辺エリアに競合が多い店舗は、その分ユーザーの選択肢も増えてしまうため集客するのが難しくなってきます。
自分たちで対策していくのがは難しいという店舗は運用代行会社に相談してみるのも良いでしょう。
競合エリアでも負けないマイビジネスの運用方法など総合的にアドバイスしてくれます。
向いている店舗
・なるべく費用をかけずに集客を行いたい
・地域周辺に向けた集客をしたい
きっかけづくりだけで終わらせない!リピーター獲得が成功のカギ
冒頭で飲食店での集客はまず認知してもらうことが重要だと述べました。
しかし、お店を営業していくには継続的な集客も必要になります。
そこで1番大切なのは、リピーターをつくることです。
ここではリピーターをつくるためのコツをご紹介します。
ポイントカードやキャンペーンを利用する
ポイントカードやキャンペーンは再来店のきっかけを作るのに有効な手段でもあります。
次回来店ごとに「ドリンク1杯無料」や、「お会計30%オフ」のような次回来店きっかけをつくることでリピーターを獲得することができます。
SNSを活用する
近年ではSNSで飲食店の情報収集が主流となっていることもあり、SNSを利用しての情報発信は必要不可欠となっています。
TwitterやInstagramで店内や、メニューの写真を投稿したり、キャンペーンなどの情報を定期的に更新していくことで、1度来店したお客様にも再度アプローチするきっかけとなるでしょう。
営業スタイルの見直し
いくらキャンペーンやSNSでの情報発信しても、実際の接客態度や、料理のクオリティが悪ければリピーターに繋げることはできません。
1度お客様の立場にたって考えてみることで、「価格帯や清潔感、接客態度は適切か、もう一度来たいというお店づくりができているか」など考えてみるといいでしょう。
最適な方法、費用のかけ方を見つける
宣伝方法は多岐にわたるため、店舗にとって1番どの方法が効果的なのか一概に言うことはできません。
それぞれの店舗のお客様の属性はどのような人が多いのか、またどのような人をターゲットととするのかを明確にする必要があります。
自店舗にあった集客方法が分からない方や、MEO対策に興味がある方は、是非1度ご相談ください。
各店舗にあった宣伝方法でそれぞれにあった宣伝方法を行い、効果的で効率的な集客を一緒に目指しましょう。